ソニーが犬型ロボットの「アイボ」を2006年3月で生産中止にすると発表した。非売品ではあるが、人型ロボットの「キュリオ」も新規開発を中止。ロボット事業の撤退に踏み切った。

 ソニーの中核であるテレビ事業を中心としたエレクトロニクス分野を復活させ、業績を成長路線に乗せるのが狙い。不採算事業を選択した結果、ロボット事業が撤退することになった。アイボやキュリオで培ったAI(人工知能)技術の研究開発は今後も続ける。同技術は、コンシューマエレクトロニクス機器で有効に活用されることになるという。

 確かに、価格が20万円程度の商品は、幼児などの玩具として親が子供に買い与えるには少々高すぎるといえる。かといって、会社員がこぞって購入する傾向も低いのではないか。つまり、物珍しい商品として“特定需要者”が購入するケースにとどまる。ソニーにとっては、多くのユーザーを獲得できない“不採算商品”になってしまうというわけだ。

 しかし、アイボを購入したユーザーにとってはどうか。ちょこんと座っていれば、かわいらしく愛嬌がある。ロボットであったにしろ、情が湧いてくる購入者もいるはず。買い替えを予定しているアイボユーザーがいるとすれば、生産中止を悲しい事実と捉えているのではないだろうか。