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正確な色を出すには・・・

2006/02/27 15:27

週刊BCN 2006年02月27日vol.1127掲載

 NTTコミュニケーションズとセイジョー、デジタルファッションの3社が、電子タグを活用したメイクアップシミュレーションの実証実験を2月24日から開始した。

 ヘルスケアセイジョー茶沢通り店の化粧品売り場にデジタルファッションが開発したメイクアップシミュレータを設置。化粧品は、コーセーの「ルミナス」を使う。実験では、読み取り装置で化粧品の情報を検索できるほか、カメラで撮影した顔のリアルタイム映像で仮想メイクの体験ができる。

 利用者は、販促用サンプルを塗ったり落としたりする手間や肌への負担がなくなる。しかも、何度でも試せるため、自分で納得のいく化粧品が選べる。販売店や化粧品メーカーにとっては、商品が試された回数から売れ筋情報を把握できるほか、客単価の向上が見込めることがメリットとなる。

 ところが、このシステムには欠点がある。例えば、濃い色の口紅を塗った人が仮想メイク体験で薄い口紅を選んだ場合は、「絵の具を混ぜ合わせたような現象が起きて正確な色が出せない」(NTTコミュニケーションズ関係者)のだ。塗った際の正確な色を仮想メイクで体験するには、いったんメイクを落とす必要があるそうだ。仮想メイクを体験するためにメイクを落とすというのは、何だか矛盾している気がするのだが・・・。
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