ソニーはかつての「ウォークマン」での成功をようやく思い出したらしい。先日発表されたVAIO type Uはそのコンパクトな筐体と、十分な実用性能で一気に注目を集めた。

 そのソニーの次の一手は、Wifi利用の携帯端末、「mylo」だ。まずは米国で発売されるこのITガジェットは、Wifi利用でメールやテキストメッセージ等のやりとりができ、MP3や動画データのプレーヤーとしての機能も持つ。価格は350ドル程度と予想され、各種のハンドヘルド機器や高機能携帯電話の市場に一気に食い込むと見られている。

 小型化され、粋なデザインで新しいライフスタイルを提言する新製品というのはかつてのソニーの十八番だった。myloはまさにこの王道を行く製品で、いかにもソニーらしい。しかし重要な示唆も隠されている。実はこのmyloはIP電話・Skypeのソフトを搭載しているのだ。

 一般にIT大手企業は、携帯電話を中心とする新しいネット・インフラへの進出に積極的だ。しかしソニーの選択はIP電話分野であり、これは彼らが他のIT大手とは別な市場に可能性を見いだしていることを示すものにほかならない。(サンフランシスコ発:ジャーナリスト 田中秀憲)