北斗七星

北斗七星 2006年12月11日付 Vol.1166

2006/12/11 15:38

週刊BCN 2006年12月11日vol.1166掲載

▼年末になると、ITベンダーのトップに今年の回顧と来年の施策を聞く機会が増える。今年は金融、製造業でIT投資が増え、IT業界に「特需」をもたらしたというのは共通した意見だ。一方、来年のIT業界をどう展望しているかを問うと、「自治体に需要がある」とみる社長が、意外に多いことに驚かされる。

▼今年3月で市町村合併の「特例法」が終了。〝合併特需〟は収束したかにみえるが、実は「〝ポスト合併〟がある」とは、業務ソフトベンダー社長。政府の「e─Japan戦略」やそのあとの「同戦略Ⅱ」を経ても、電子自治体は道半ばである。

▼各自治体は、こうした国家戦略を受け、「BPM(行政手続きなど業務プロセスの再構築)」や、住民を顧客と捉えた「CRM(顧客情報管理)」の導入がなされたはずであった。しかし、首都圏の30万人都市が対等合併した某市では、いまだ合併前の各自治体で利用していた「メインフレーム」が別々に稼働中。データ連携はままならず、BPMどころの話ではないようだ。

▼電子自治体への関心が薄く、「レガシーシステム」がオープン化できずにいるのは、弱小町村ほど顕著。電子調達(入札)などの実現はほど遠い。「情報化白書2006」(JIPDEC編)によると、05年3月末時点で住基カード配布枚数は、人口比わずか0.5%だ。あるITベンダー社長はこう言う。「住民サービスなどで、小さく入り込み、自治体の基幹システムを獲得するチャンスはある」。あの手この手で商機をつかめそうだ。
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