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すぐに助けを求める雰囲気づくり!

2007/03/26 15:37

週刊BCN 2007年03月26日vol.1180掲載

 「躊躇することなく、紐を引っ張っぱって欲しい」──日本ユニシスの事業説明会で籾井勝人社長は、自動車工場の生産ラインを例にして、社員がソフトウェア開発工程などでのミスを迅速に伝えられる雰囲気を社内につくろうとしていると語った。

 2年前、「不採算案件」を出して窮地に陥った教訓が同社にはある。ミスは発生する。これを前提に「助けを求め、意見を求める」(籾井社長)風潮を定着させようというのだ。

 三井物産から落下傘で着任した籾井社長。就任当初はIT用語の使い方にたどたどしさがあり、「大丈夫か?」と思わせるシーンがたびたびあった。

 今回の組織再編では、地域開発会社を確立したのを皮切りに、ソフトウェア・サービスを本社に戻し、金融や流通、官公庁などの事業部を企画・開発・品質保証・システムサービスなどを備える横串の部隊に編成するなど、“荒療治”ともいえる改革を断行し、心配をよそに手腕を発揮した。

 記者会見のあとには、記者が参加する懇親会が開かれたが、いつになく、役員や事業部責任者らの顔色が明るく輝いていた。某SIerの幹部は、かつての日本ユニシスを評して「鼻につく人が多かった」という。IT業界の色にあまり染まっていない籾井社長だからこそ、社内の雰囲気を変えることに成功したのだろう。(吾)
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