▼NTTドコモは4月11日、携帯電話利用者に発行した3月分利用料の請求書1820万通に誤表示があったと発表した。「前月からの持越ポイント」と「ご利用可能ポイント」を過少に、「サンクスポイント」を0と表示していたという。原因は「請求書作成に関連するソフトウェアの誤り」という。この件は、DoCoMoインフォメーションセンター、ドコモショップなどで確認できるほか、翌12日午前10時からドコモ料金案内で正しいサンクスポイントが確認できるようにしたので大きな混乱は起こらなかった。とはいえ、まず1820万通という膨大な数に驚く。事態は決して軽々しいものではない。

▼出力結果を検証するプロセスがなかったから、請求書の作成過程で発見できなかったのではないか。現場の検証能力が劣化している可能性もある。また、原因が本当に「ソフトウェアの誤り」だったとすると、情報システムに関与している人々が「ソフトウェア保守の品質」という意味で、深刻に受け止める必要がある。

▼最初は単純でも、新しいサービスが次から次に追加されると、コンピュータ・プログラムはツギハギでスパゲティ化する。ちょっとした修正がとんでもないトラブルを引き起こす。もっと怖いのは、全体を理解している人がいなくなることだ。システムが暴走したり突然停止すると、立ちすくむほかない。当事者が傍観者にならざるを得ない。改定が重ねられてきた社会保険システムは大丈夫か、と懸念する声も聞こえてくる。