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携帯電話の使い勝手って?

2007/08/27 15:37

週刊BCN 2007年08月27日vol.1200掲載

 シンビアンの会見でのこと。久晴彦社長が何気なく「私は『らくらくホン』を使っている」と漏らした。

 「らくらくホン」といえば、50歳以上のユーザーをターゲットにした携帯電話端末。誰もが使いやすいように人間工学に基づいて設計されたユニバーサルデザインが特徴である。ほかの携帯電話と比べて機能は基本的なものだけに絞っているほか、受話音量を調節するダイヤルスイッチメニューやメールなどの文章読み上げといったものもある。ディスプレイやボタンの文字サイズも大きい。まさに、「あんしん」「かんたん」「おまかせ」などをコンセプトにしている。使い勝手のよさが売りなわけだが、なぜ携帯電話OSメーカーのトップが「らくらくホン」なのか。

 久社長は、「もちろん、ほかの端末も活用している」と弁解する。しかし、会見で端末の例をあげる際に真っ先に「らくらくホン」を強調したということは、愛用しているとみて間違いないだろう。

 当然ながら、「らくらくホン」を愛用していること自体が悪いわけではない。むしろ、最近の携帯電話には多彩な機能が搭載され過ぎていることへの反発の現れではないか。携帯電話で全く使わない機能があるというユーザーも多いはず。久社長も、「『らくらくホン』は非常に使いやすく作られている」と認める。一般的な携帯電話も機能の絞り込みを検討する時期に入ったということかもしれない。(真)
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