多額の販売奨励金を毎月の通信料金で回収する不透明性や、端末買い替え頻度の違いによるユーザーの不公平感の低減を狙いに導入された「分離プラン」。携帯電話の大手3社が取り入れているわけだが、「これが良かったのかどうかの判定は、これから」と、KDDIの小野寺正社長(写真)は打ち明ける。同社を含め、携帯端末メーカーやショップなども「厳しい状況を強いられているから」としている。

 先行導入したのはソフトバンクモバイル。割賦販売方式「新スーパーボーナス」で対応済だった。しかも、通話無料を売りとする「ホワイトプラン」も提供していた。このような状況下、KDDIとしても取り入れなければならないと判断したのだが、「サービスと料金ともに見直す、大きな引き金になった」。分離プランの導入が業績に少なからず悪影響を及ぼしたというわけだ。

 実際、KDDIは純増数が思ったほど伸びていない。その原因は何か。「新しいことに取り組む姿勢が遅れたのは否めない」。ソフトバンクモバイルの後追いで準備不十分だったため、低価格化の波に飲み込まれた格好だ。そのため、「今後は法人市場を中心に、ソリューション展開を強化していく」。顧客の囲い込み──大手3社とも未開拓地である法人需要をいかに増やしていくかに重点を置き、ここにビジネス拡大のチャンスをつかもうとしている。