▼対戦相手のフォーメーションや攻守の切り替え、それに呼応した自陣の対応ぶりや推移、結果を毎試合パソコンに打ち込み「定量データ」にする。IT機器を「いじる」ことが好きなイングランド代表ゴールキーパー、デビット・ジェームス選手は自前でデータを作成し、チームメイトに的確なアドバイスをしていると、本拠地の英ポーツマスに行った時に耳にした。

▼欧米のスポーツ界ではITを駆使して戦術を練ることは珍しくない。あるWebサイトによると、アメリカンフットボールでは、練習時には各選手の動きをGPSで追いながら、当日の調子を測るチームがあるという。これに選手の体調や試合中の動きなどのデータをマージし、最適な選手を起用する。ゲームソフトを使って「シミュレーション」するチームすらある。
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▼企業システムにたとえると、さしずめ「BI(ビジネス・インテリジェンス)」といったところだろうか。BIはシステムに蓄積された膨大なデータを分析・加工して企業の「ディシジョン(意思決定)」などに活用する。この不況下、BIは「守り」を固める用途で販売が伸びているが、「戦術」を立てるために使いたいものだ。
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▼WBCで「侍ジャパン」が見事に優勝を飾った。このチームも対戦相手をITで分析したことだろう。ただ、こうしたITは効率的に動くために外堀を埋めるデータを抽出するだけで、実際には「人間系」を鍛えないと実績をあげることはできないことを胆に銘じておこう。