【大阪発】もう20年ほどのつき合いになる。不思議な人だ。エレコム社長の葉田順治さんはいつも元気なのだ。賑やか過ぎるほど元気で、頭と口が高回転しているのだ。慌しく指示を出したり、何かをつぶやいている。その様子は、常に“ぶつぶつ”つぶやいているといった感すらある。記者会見のひな壇に立っても、あれこれ気になることを社員に指示しながら、会見は進む。

▼エレコムは4月14日、大阪本社会議室で記者会見を開いた。久しぶりに、記者会見への出席を本紙編集部から依頼され、わくわく気分で参加した。エレコムは4月から神戸のアメフトチーム「神戸ファイニーズ」のメインスポンサーになった。神戸ファイニーズは1975年に発足。現在の登録選手は60名、チアリーダー9名、キッズチアスクール会員202名を擁する。「2012年のライスボールを制覇して日本一を目指す」と、会見でチームリーダーが宣言した。頼もしい限りだ。事を起こすには理由がある。会見の答弁から、それらを拾ってみると――。上場企業として、社会貢献の一環としての活動を行う。もっともな理由だ。社員にアメフトの経験者が何人もいて、そのなかの一人がこのチームに所属していたのが縁だという。昨年末の忘年会のときに、「社員からスポンサー探しの話が出ましてね。僕は神戸育ちですし、“ご縁”を大切にしますから」ということだ。ほんとのような、そうでもないような話が、葉田さんらしいのだ。

▼アメフトチームのスポンサーになる話はトントン拍子に進んだ。記者会見もスムーズに進んだ。ここで早口の葉田節が出る。「今の時期にね、やるのって、おもろいやないですか」。要約すると、こうだ。不景気のこの時期にあって、スポーツチームのスポンサーが軒並み撤退するなかにあって、エレコムは「逆張り。エレコムはこの世界で日本一になって、いま世界一を目指しています。アメフトチームもまずは日本一を目指してほしい」。若者に向けた、葉田流のエールだ。さわやかだった。(BCN社長・奥田喜久男)