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<ニュースその後を検証>富士ソフトABC ソリューションビジネスを拡大

2009/10/22 19:47

週刊BCN 2009年10月19日vol.1305掲載

●2005年12月5日 vol.1116 7面にて報道
富士ソフトABC ソリューションビジネスを拡大
 
 かつては大量のソフトウェア技術者を抱え、企業への派遣ビジネスを柱としていた富士ソフト。同社は、スクラッチ(手組み開発)をメインとする「受託ソフト会社」として名を馳せていた。

 ところが、「週刊BCN」(2005年12月5日号)では、同社(当時の社名は富士ソフトABC)がソリューションやBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業に乗り出すことを特ダネとして報じた。

 この頃から、受託ソフト業界では、人員を多く抱えて開発期間が長期にわたるために粗利を出しにくいとして、業態変革を図ろうとするベンダーが増えてきた。この業界で、中堅ベンダーの筆頭格にあった富士ソフトが方向転換したことは、業界に衝撃を与えた。

 06年3月期には、すでに「ソリューションビジネス」で10億円を売り上げていた。現在はその20倍程度までに成長し、全売上高の20%弱を占めるまでになった。最近では、Googleと提携して自社データセンターを活用した「クラウド/SaaS」を始めるなど、BPOや各種ソリューション展開には目を瞠るものがある。ガチガチの“受託屋”の変貌ぶりには、今後も要注目だ。(谷畑良胤)
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