不況の影響を受け、SIerの多くは業績低迷に苦しんでいる。三菱商事の子会社で、SAPソリューションに強みをもつアイ・ティ・フロンティアもその一社。景気復調の兆しが見え始めた現在でも、ユーザーの財布の紐が固い状況に変わりはない。
本間篤雄・SMBソリューションユニットユニット長は「これまで人材育成に取り組んできた。しかし、この不況のために思うように案件が獲得できず、机上の知識を実践の場できちんと習得できる機会を十分に与えることができなかった」と悩みを打ち明ける。
人材育成で重要視するのは、ITスキルと業界・業務知識、コミュニケーション力の三つ。「教育カリキュラムを計画的にこなしていくことは大事だが、最終的にどの程度実践させられるかが肝心」という。人材教育で求められるのは、投資対効果。「個人の能力アップよりもチーム全体でみる必要がある」と考えている。(信澤健太)