〈一般的な解釈は…〉企業が業務プロセスの企画・分析・設計から、必要なIT技術の導入、人材や設備の準備、プロセスの運用までをトータルで委託すること。

 業務の一部を、専門事業者に委託するのが「アウトソーシング」で、業界・業種を問わず広く使われるビジネス用語だ。その一方で、「ITアウトソーシング」という言葉は、情報システムの運用業務をIT企業に任せることを指している。

 アウトソーシングは、企業の業務のうち、自社の従業員が手がけるよりも、専門業者に任せたほうがコストを抑えられ、しかも生産性の向上につながるという発想から生まれた。自社の強みとして社内にノウハウを蓄積すべき領域(コアコンピタンス)は従業員が手がけ、それ以外は外部に任せるというやり方だ。雇用リスクを回避できるメリットもある。

 今回取り上げた「BPO」は、業務委託(アウトソーシング)の新語で、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)」の略だ。アウトソーシングとの違いはその委託範囲にある。業務の一部分を単純に委託するのではなく、業務プロセスとそれに付随するシステムを丸ごと任せることを指す。例えば、経理業務でいえば、給与計算だけを外部事業者に委託するのがアウトソーシングで、経理業務全体および付随システムの運用を任せるのがBPOとなる。ITアウトソーシングでは、システムの運用・保守だけではなく、ある情報システムの企画立案から、設計・構築、運用・保守までを一貫してIT企業に任せるのがBPOと定義される。

 BPOはIT産業界から生まれた言葉で、情報システムの運用代行(ITアウトソーシング)を手がけているなかで、それに付随する業務についても任せたいという顧客の要望が強まっていることから、IT企業が従来の(IT)アウトソーシングと差異化を図るために、BPOという言葉を使うようになった。