▼正月ムードが一段落して、企業では年度末に向けた追い込みが始まった。全国に400店舗超を構える讃岐釜揚げうどん「丸亀製麺」。一食につき1枚のクーポン券をくれる。3月31日までに5枚集めると、一食が無料となる。券の裏には「二度美味しい極意」が書かれており、ファンは必ず持ち帰る。これも年度末に向けての需要拡大を狙った策だろう。

▼広島に本社を置くコンビニ「ポプラ」。700円以上の買い物をするとクジを一回引くことができるという特典が用意されている。ハズレクジはほとんどなく、飲料水など何かしらの商品がタダになる。クジ目当てに来たお客が店内で別の商品を購入する「ついで買い」を期待しているようだ。これも、期限を年度末に設定している。

▼2011年3月期に期末を迎えるIT業界のベンダーは、下半期に販売予算を多く配分している。リーマン・ショックの影響が緩み、後半にもち直すとの観測を受けての配分だ。ITシステムの場合、年明けに受注見込みがなければ厳しい追い込みをかけなければならない。だが、見渡すところ、今期は最悪期は脱した模様で、他業界と比べれば静かな年度末になりそうな気配だ。（吾）