いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>ブレードサーバー

2011/04/07 15:26

週刊BCN 2011年04月04日vol.1377掲載

〈一般的な解釈は…〉メモリなどを搭載した複数のブレードをきょう体に差し込む構成をとったサーバー。

 「ブレード(blade)」とは、英語で刃物の刃を指す言葉である。ブレードサーバーはx86サーバーの一種で、メモリやCPUなどを備えた基板型サーバー(ブレード)を、まるで刃のようにきょう体に差し込み、複数のブレードを集約して利用することから、その名が付いた。

 コンピュータのネットワークで、クライアント端末(パソコン)にデータや機能を提供するx86サーバーは、きょう体の形状にいくつかの種類がある。代表的なものとして従来型のサーバーで、棚(ラック)にサーバーを実装する「ラックマウント型」や、タワー型のパソコンと同じ形で床置きする「タワー型」がある。ラックマウント型のきょう体は、高さと幅の規格が決まっているので、1台のラックに搭載できるサーバーの数が比較的に少ないというデメリットがある。

 ラックマウント型などに対して、ブレードサーバーは、サーバーを基板の形状にしたことよって、高い集積度を実現している。そのため、一つのきょう体により多くのサーバーを搭載することができるので、省スペースでの拡張性にすぐれているわけだ。また、電源や冷却ファンを複数の基板で共有することによって、消費電力の削減を図ることができる。それらのメリットからブレードサーバーは、PCサーバー全体に占める構成比率がここ数年に徐々に上がってきた。

 ブレードサーバーの主要なメーカーは、IBMをはじめ、日本ヒューレット・パッカードやNEC、デルなど。ブレードサーバーは、ラックマウント型などとは異なり、きょう体に差し込むブレードはメーカー間の互換性がないので、拡張する際には同じメーカーのブレードを導入する必要がある。したがって、ブレードサーバーはメーカーの囲い込み戦略に適しているわけだ。
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