SAPジャパンの2011年上期(1月~6月)の売上高は、前年同期比24%増の2億9300万ユーロ(IFRSベース)でした。安斎富太郎社長は、「リーマンショック後、企業は攻めのIT投資を続けてきた。東日本大震災の影響で一時IT投資を凍結したが、当社のソリューションは投資の優先順位が高かったのではないか」と話しています。
顕著な伸びをみせているのは、インメモリデータベース「SAP HANA」やモビリティなどです。「HANA」は諸外国に比べて日本市場での受けがとくによく、ユーザーとパートナーの注目度が高いそうです。三井情報は、この11月、ビッグデータの分析を企業の経営に有効活用する技術ノウハウを取得するために、「HANA」の採用を決定しました。検証の第一弾として、ガン研究でのゲノム解析と、創薬開発プロセスの化合物データ解析にビッグデータ分析を活用する実証実験に着手します。
「HANA」によってリアルタイムというERPのコンセプトが本当に実現できるようになった、というのがSAPの考えです。「HANA」を利用して新規ビジネスの開拓に取り組むパートナーが徐々に現れています。(信澤健太)
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MKI、SAP HANAを用いた「ビッグデータ」ビジネスへの取り組みを開始メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.11.15」より