旅の蜃気楼

代々木公園でラオスと再会

2012/06/07 19:47

週刊BCN 2012年06月04日vol.1434掲載

【代々木発】代々木公園へ行った。広い公園だ。いつも散歩する上野公園に比べると、おしゃれな人が多いように感じる。公園西口からぶらぶら歩いて階段を上がると、タイふうの音楽が聞こえてきた。橋を渡ると、その下の広場でラオスフェスティバルが開かれているのがわかった。ゴールデンウィークにラオスのルアンナムターに行ったばかりだから、改めてラオスを味わってみようと思って、フェスティバルをのぞいてみた。このイベントは、2年前には11万人が参加したというから、ラオスの人気に驚いた。いくつものテントの出店が並んでいる。その一つに、ビエンチャンから40km南に走った土地で、RHUM(ラム酒)を造る酒蔵を経営している日本人の定年組三人が参加していた。

▼酒造りの男性と話をした。「ラオスは昔の日本のよいところが残っています」。50歳半ばの頃にラオスへ旅行して、はまったようだ。意気投合した高校の同級生二人と一緒に、定年を機にラオスで酒造りを始める。店にはRHUMが並んでいる。試飲した。うまいじゃないか。350ml、1700円。「1本ください」「うれしいです。買っていただいて」。ラオスには自然がある。生活も自然のなかでの営みがある。三人がラオスで生活できるように、お酒造りに成功してもらいたい。

▼ルアンナムターは小さな静かな町だ。オートバイもクルマも少ないが、この地区の中心の都市だ。町なかの土の道路は懐かしい。家も綺麗に整備されている。食堂は小さくて、「あれ、ここなの?」って感じだが、テーブルも箸も調味料も、周囲も清潔で、中国との違いは「これだ!」と確信した。ラオスは、すべてにおいて中国の後塵を拝しているが、清潔で親切なところは優っている。酒造りの男性は、ここにはまったに違いない、と思った。ラオスの人が見る日本は、豊かなのだろうか?(BCN社長・奥田喜久男)

ラオス・ルアンナムターの朝7時の風景。静かだ。土の道路が懐かしい
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