アニメや2ちゃんねるにはまっている先輩記者に、「インテリぶったコラムはもういい。2次元を題材に書いて」といわれました。2次元とは、ウェブのバーチャル空間を活用し、あらゆるコンテンツを作成・消費する“平行世界”を指します。インターネットでつながっている若者を中心に、2次元の文化は世界中で人気を集めており、中国もその例外ではありません。
中国では、インターネットの規制が厳しいので、2次元の全コンテンツにアクセスすることはなかなか難しいと聞きます。しかし、音楽やアニメなど、アクセスしやすいコンテンツを楽しむ人は増加中。そして、彼らを市場に据えるビジネスの立ち上げが中国各地で活発になっています。
上海に本社を置くLojiaoは、日本の女性歌手LiSAなど、歌手のファンサイトを運営しています。今後、100ほどのサイトを新たに開設するなど、ビジネスを急速に伸ばしています。Lojiaoは、中国全土の人が遅延なくサイトにアクセスすることができる基盤として、IIJのクラウドサービスを活用しています。
Lojiaoのように、中国企業が日本ベンダーが提供するクラウドサービスを採用する例は、まだ多くありません。しかし、2次元のコンテンツが中国で定着するにつれ、それらのインフラを支える品質の高い日本のクラウドサービスの需要が高まることは、十分に考えられます。(ゼンフ ミシャ)
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<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>中国で日本ベンダーのIaaSを選択 独自のゲートウェイで「南北問題」を解決メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.2.27」より