【フェイルオーバー(failover)】
システムに障害が発生したとき、代替システムに処理を切り替える機能

 直訳するとfail(障害)をover(克服する)。サーバーやネットワークなど、稼働中のシステムに障害が発生したときに、代替するシステムに処理を自動で切り替える機能を指す。ユーザーは、障害が発生したことを意識することなく、システムの運用を継続することができる。

 通常時に稼働するシステムと、予備のシステムを配置しておき、一つのシステムで障害が発生した場合に、別のシステムに処理を引き継いで運用を継続する。高可用性や信頼性が重要視される運用を停止できない金融機関や医療機関、電力制御などのミッションクリティカルなシステムでは、フェイルオーバーは必須の機能だ。ITベンダーは、フェイルオーバー機能を搭載したソフトウェアを提供している。

 障害発生時にシステムを切り替えたときでも、代替のシステムが障害を抱えてしまうことがある。システムが三つ以上ある場合は、障害が発生するたびに次々に別のシステムへ切り替えて稼働を継続することができる「カスケード・フェイルオーバー」という方法で稼働を継続する。

 フェイルオーバーは、ユーザーが意識しないうちに自動的にシステムを切り替えるが、ユーザーがシステムの異常を察知して、手動でシステムを切り替えることを「スイッチオーバー」、切り替えたシステムを障害が発生する前の初期状態に戻すことを「フェイルバック」という。

 フェイルオーバーは、システムの継続を維持するために、予備の装置を配置しておく「冗長化」の一つの手段である。そのほかの手段としては、複数のシステムを接続して一つのシステムとして運用することで、1台のコンピュータが故障してもシステム全体の停止を防ぐ「クラスタリング」が知られている。