Amazon EC2に代表されるように、クラウドといえば仮想マシンをユーザーに貸し出すイメージが強いのですが、これに真っ向からアンチテーゼを提示するのが「ベアメタル・クラウド」です。
仮想化マシンは、仮想化するためのミドルウェアをかませるので、どうしてもオーバーヘッドロスが発生してしまいます。それでも、ハードウェアの性能が向上したことで、このロスを差し引いても仮想マシンの使い勝手のよさが上回っていました。
これに対してベアメタル・クラウドは、仮想マシンの使い勝手のよさをできるだけ損ねないようにしながら、非仮想化によってオーバーヘッドをなくすものです。
仮想化=クラウドという印象をもっていたわたしにとっては、ベアメタル・クラウドは、もはや形容矛盾にすら思えます。コンピューティングが「集中と分散」を繰り返してきたように、「仮想と非仮想」もまた行き来を繰り返しながら発展していくのでしょう。(安藤章司)
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vs. AWS 激化するIaaS/PaaS市場の覇権争いメールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.4.24」より