東京五輪が開催される2020年までは国内のIT投資が堅調に推移するというのは、多くのITベンダーの経営者に共通した見立てのようです。しかし、これを喜んでばかりもいられません。時はすでに2015年。2020年以降の日本の姿を考えれば、少子高齢化の進行に伴う労働人口の減少は深刻な状況になり、社会構造は現在と大きく変化しているでしょう。IT産業にも、現時点では想像できない変化が起こっているかもしれません。

 容易に予想し得るリスクとしては、2020年までに需要を先食いしてしまって、それ以降、一気に市場がシュリンクしてしまう可能性があります。まさに、絵に描いたような「ゆでガエル」。多くのITベンダー経営者は、これを見越して今から手を打とうとしているわけですが、成果を出しつつ着実な取り組みを進めている企業はそれほど多くない印象です。

 富士通グループ最大規模のソフト開発会社である富士通システムズ・イーストは、ゆでガエル状態を回避するために、まさに今もがいている最中。石川享社長は、痛い目にあいながら経験を積んでいくことが将来のために絶対に必要だと熱く語ってくれました。危機が目の前に迫らなければ本気を出せないのが人間の性というものかもしれませんが、それではいけないと、自戒を込めて痛感した取材でした。(本多和幸)

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<ASEAN>富士通システムズ・イースト ASEANで自社クラウド商材を積極展開 海外売上高150億円に向けて外国人採用も加速

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.2.4」より