富士通システムズ・イースト(FEAST、石川享社長)は、クラウドと海外事業に力を入れる。クラウドでは、富士通マーケティング(FJM)と共同で、特定のユーザー業種に特化したクラウドを今年度(2015年3月期)に提供開始。実績が出てきたことから、本格的に営業活動を展開する。一方、海外事業は、今年度に80億円ほどの規模になる見込みで好調。早期の100億円突破を狙う。

石川享
社長
 FEASTは、富士通グループで最大規模のSEを有するソフト開発会社で、従業員約5200人の大半をSEが占める。富士通が獲得した大規模プロジェクトの開発業務を担うほか、東日本エリアのユーザー企業・団体を自ら獲得して、ITサービスやシステムを提供する。昨年度の年商は1364億円。今年度上期は、自治体やヘルスケア関連事業者向けビジネスは好調だったものの、民需が振るわず「売上高はほぼ横ばい」(石川社長)だったという。

 石川社長は、12年4月のトップ就任以降、一貫して人月単価ビジネスからの脱却と新規市場開拓を推進。クラウドと海外展開に力を入れているが、今年度はさらにアクセルを踏んでいる。

 クラウド事業については、今年度から本格的にFJMと共同展開している。特定業種をターゲットにするクラウドを企画しており、第一弾として食品業向けクラウドと、ビル・工場の点検業務を支援する「teraSpection」をリリースした。teraSpectionは、ビルやマンション管理会社など10社ほどから受注。好調な滑り出しで販促策を積極的に行っていく。

 一方、海外事業では日本で取引がある企業が海外進出した際、その現地法人のIT環境構築を担うプロジェクトが急増。とくにタイを中心に東南アジアのビジネスが好調だ。富士通グループの富士通システムズ・ウエストが設立したマレーシアの開発拠点「Global Hub for Solutions」と連携を取ることで、自社で拠点を設けなくてもスムーズにビジネスができているという。

 石川社長は、「国内で提供しているクラウドは海外でも売れる可能性がある。実際、teraSpectionは海外の政府や企業と商談している」と話し、注力分野のクラウドと海外ビジネスの相乗効果を期待している。(木村剛士)