中国ビジネスを手がける日系IT企業の悩みのひとつが、現地採用従業員の離職率の高さです。「いつまでも日本人が総経理を務めていては現地化を推進できないので、後任の総経理になれる中国人を育成したいのだが、期待する人材ほどすぐに転職してしまう」といった悩みを、よく耳にします。

 IT企業が密集するソフトウェアパークでは、こんな話もあるようです。いろんな企業の現地従業員同士が顔を合わせる食堂や喫煙所などで、他社の従業員と給与などの待遇の話をして、自社よりも待遇がよいとわかれば、すぐにその企業に転職してしまうというのです。

 IT企業にとって、離職率の低減は重要な課題。しかし、すべてを防ぎきることは簡単ではありません。離職率の高さを逆手にとって、現地従業員の転職後のキャリアをコネクションとして、活用するのもひとつの手。最近では、元従業員が現地SIerに転職したり、IT企業を起業したり、ユーザー企業の情報システム担当者になったりして、日系IT企業のローカル市場開拓への新たな販路になるケースが出てきています。(上海支局 真鍋武)

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日系IT企業の中国ローカル市場開拓 元従業員が新たな販路に 離職前提の人材戦略の必要性
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.4.17」より