▼壁にもいろいろあるが、フルマラソンで有名なのは「30キロの壁」。快調に走っていても、30キロ付近から急にきつくなってくる。スピードがダウンするだけでなく、足がつるようなアクシデントも頻発する。金メダリストの高橋尚子さんは、マラソン大会に特別ゲストで呼ばれると、30キロ付近に立つ。ランナーをハイタッチで迎え、励ますためだ。

▼30キロの壁を乗り越えるコツは、前半をいかに抑えるかにある。市民ランナーの間では常識だが、わかっていても簡単には実践できない。とくにスタートから10キロ付近では、体が軽くなるので、ついつい飛ばしてしまう。そのツケが、30キロ以降に現れる。

▼長距離走は、ウォーターフォール型開発である。短距離走的なアジャイル型開発と違い、設計などの前工程が重要な要素の一つとなる。前工程が悪ければ、失敗プロジェクトになってしまう。わかっていても、後半になってドタバタすることが少なくない。

▼一緒にマラソン大会に出たシステムエンジニアの友人が、30キロ地点でリタイアしてしまった。ヤツにウォーターフォール型開発は任せられない、というのは言い過ぎか。(風)