BPO大手のトランスコスモスが勢いづいています。2015年に入ってから、日本、中国、ベトナム、韓国、タイ、欧州など、国内外で10以上の拠点を拡充。グローバルでの存在感を高めています。調査会社IDCによると、14~18年の世界BPO市場規模は年平均成長率(CAGR)5.6%で拡大し、18年には2200億米ドルに達する見込みです。
ただし、トランスコスモスは需要を見越した先行投資として拠点を拡充しているわけではなさそうです。中国では今年、トランスコスモスチャイナが合肥、北京、天津の拠点拡充を図りましたが、同社の山下栄二郎・董事長総経理は、「先行投資ではなく、顧客案件にもとづき拠点を設けている」と述べています。BPO市場の拡大に加え、自社のサービスが顧客に高く評価されていることが拠点拡充を後押ししているようです。
実際、トランスコスモスの15年度(16年3月期)上半期決算では、売上高が前年比14.2%増の1086億6000万円と好調。年内にはさらなる拠点の拡充が発表されるかもしれません。(上海支局 真鍋武)
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トランスコスモス、ベトナムに「ホーチミンセンター」を設立 メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.11.6」より