「身代金要求型不正プログラム」ともいわれる「ランサムウェア」が、セキュリティ業界のトレンドに加わりました。昨年末には、侵入したコンピュータ内のファイルの拡張子を「.vvv」に変え暗号化し、ファイルをもとに戻すことと引き換えに金銭を要求する「vvvウイルス」がインターネット上で大きな話題に。情報処理推進機構(IPA)は今年1月、ランサムウェアによる被害対策のため、定期的にバックアップを取ることを促しています。
セキュリティベンダー各社も、2016年のセキュリティ動向予測として、ランサムウェアによる攻撃に言及しています。ランサムウェアの被害にあわないよう、基本的なセキュリティ対策が必要ですし、被害にあったとしても被害を最小限に抑えられるよう、バックアップが重要です。
ところで、ランサムウェアに感染すると「お客様のファイルをもとに戻すには、お支払いが必要になります」などというポップアップが表示されます。要は「身代金」を要求されているわけですが、そのような印象は抱きません。とはいえ、不当に金銭を要求されており、ファイルが戻ってくる保証もない。「ていねいな言葉に惑わされず支払ってはいけない」ということを、業界をあげて広めていくべきです。(前田幸慧)
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<いまさら聞けないキーワード>第11回 『ゼロデイ攻撃』、『ランサムウェア』 メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.2.15」より