北斗七星

北斗七星 2016年3月14日付 vol.1620

2016/03/17 15:38

週刊BCN 2016年03月14日vol.1620掲載

▼背中がかゆい。乾燥肌なのか、スギ花粉の影響なのか。かゆいと思って手を伸ばしてみるが、腕が短いうえ、体が硬いのでまったく届かない。かゆいのは背中だが、なんとも歯がゆい。

▼背中をかいてほしいと他人に頼む。なかなか的を射てくれないが、ポイントに届いたときの気持ちよさと安堵感は、何事にも代えがたい価値がある。安堵感が落ち着くと、ほかの場所がかゆくなってくる。かいたら次、かいたら次と移動し、最初に戻ったりする。結局、背中のほとんどをかいてもらうことに。背中は欲張りだ。

▼スクラッチの開発案件が減少傾向にあるという。そんな話を聞く機会が増えた。パッケージ製品やクラウドサービスの進化など、さまざまな要因が考えられる。このままではSI業界の将来が危ない。そんな声が聞こえてきそうだが、ITはまだ進化の過程にある。ビジネスも時代とともに変化していく。背中のかゆい場所のように、次なるシステム化のニーズが必ず発生する。

▼職場で背中をかいてもらうわけにもいかず、孫の手を購入した。孫の手が日本に伝わったのは戦国時代だという。納得の安定感である。(風)
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