▼雪は憂いもの辛いもの――。新潟県出身の吉田六左エ門・元衆議院議員は、江戸時代の随筆「北越雪譜」から、雪に悩まされてきた当時の人々の暮らしぶりが、しみじみと伝わってくると話す。

▼時代はくだり、今、雪を「資源」として活用する動きが本格化している。2017年10月に新潟県長岡市での竣工を目指すデータドックの省エネ型データセンターでは、冬のあいだに蓄えておいた「雪氷(せっぴょう)」で冷やした空気でサーバーを冷却。空調にかかる電気代を限りなくゼロにすることを目標に掲げる。

▼長岡寒冷地DCの開設説明会の応援に駆けつけた吉田氏は、「雪害などと呼ばれていた時代は終わり、雪を資源として活用する」ことを高く評価。実は、この雪氷を巡っては「日本雪氷学会」などが中心となって、資源化の研究に早くから取り組んできたという。

▼資源に乏しいといわれる日本でも、一つ見方を変えれば、たとえ「憂いもの辛いもの」でも資源になる。将来、雪氷による冷却が一般家庭やオフィスにも普及して、電気を使わなくても蒸し暑い夏を乗り越えられれば、とても助かるのだが。(寶)