映画『シン・ゴジラ』が大ヒットとなったことで、ここ1か月ほど、この作品のシナリオを引き合いに出しながら組織や危機管理のあり方を議論する記事がネットや雑誌などにあふれています。普段は映画館にほとんど足を運ぶことのない私も「最近、シン・ゴジラを知らないと理解できない情報が多すぎる!」と思い、観念して見てきました。ゴジラシリーズはおろか、庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』さえも見たことがないくらい映像作品にはうといのですが、予備知識ゼロの私でも大満足できるとても面白い作品でした。

 舞台は現代(一部まだ完成していない高層ビルも描かれていますが)なので、劇中でもPCやタブレット端末、スマートフォンなどのIT機器がごく普通に使われています。特に記憶に残ったのが複合機。ゴジラに立ち向かう官僚が集まり対策本部が組織されるシーンで、大量の複合機が部屋に運び込まれるカットが差し込まれるなど、単に背景の装飾ではなく、複写機/プリンタが意味を持ったキャラクターとして登場しているように感じられました。

 おそらく、紙の書類がないと物事が進まない“お役所”をイメージさせる役割を担っていたのだと思いますが、コンピュータやネットワークの正常動作が期待できず、紙への出力やFAXでの情報伝達が必要な非常事態の演出も兼ねていたのかもしれません。いずれにしても、大量の複合機がこれだけ印象に残る映画は珍しいのではないかと思います。シン・ゴジラのエンドロールでは、おなじみのIT機器メーカーの名前が装飾協力、小道具協力の中に多数見られます。劇中にどんな製品が映り込んでいるかに注目して見るのも楽しそうです。(日高彰)

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メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.8.31」より