BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『RPA革命の衝撃』

2017/01/25 09:00



AI活用の有力ソリューション

 パソコンで行う作業をソフトウェアが担う。そのソフトウェアが「RPA(Robotic Process Automation)」だ。極論をいえば、RPAによって、パソコンに向かって仕事をしているだけの社員は不要になるという画期的なソリューションである。

 例えば、次のようなビジネスシーンでの活用が期待できる。Aシステムからデータを抽出し、Excelでデータを整え、Bシステムに入力するといった作業。自動化しようとすると、これまではデータ連動システムを構築する必要があった。RPAは、その作業内容を覚えて実行するだけでなく、確実にこなし、しかも速い。深夜でも関係なく働く。

 ポイントは、既存システムの修正やカスタマイズが不要ということ。操作するという人間が行っている作業を代替するため、既存システムには何も手を加える必要がないのである。自動運転にたとえるなら、自動運転車を導入するのではなく、運転するロボットを導入するイメージである。既存の自動車に手を加えることなく、自動運転を実現する。

 AI(人工知能)の視点も同様で、各システムにAIを搭載するよりも、RPAにAIを搭載する方が効率がいい。その点で、AIブームによって、RPAの価値も大きく変わりそうだ。

 本書は、日本でRPAにいち早く取り組んできたRPAテクノロジーズの社長が執筆。ホワイトカラーの仕事の47%は、RPAで代替できるとしている。該当者には脅威となるが、人口減時代の日本にとっては、むしろ救世主。社内の人員配置を見直すきっかけにもなるだろう。(亭)

『RPA革命の衝撃』
大角暢之 著
東洋経済新報社 刊(1600円+税)
  • 1