注目の技術をわかりやすく説明

 金融分野でのIT活用として注目されている「ビットコイン」と「ブロックチェーン」について、とにかくわかりやすく説明しているのが本書だ。

 ビットコインは、現金のような実体はない。しかし、国際通貨として使えるため、世界中で利用者が増加している。取引の活発化に伴い、価値は急激に伸びており、本書が執筆された2017年2月時点の時価総額は、1年前の3倍になったという。

 国内でも、最近はニュースなどで話題になることが多くなった。新たな決済手段として活用を目指す動きが広がり、すでに一部のネット通販などでは利用できる。一方、ランサムウェアを使ったサイバー攻撃の身代金として要求される例もある。

 いい意味でも、悪い意味でも、日常生活に浸透しつつあるが、ビットコインとブロックチェーンは、登場してからまだ10年たっていない技術だ。どのような仕組みか。現金やクレジットカードとの違いは。安全性は。きっとわからないことはたくさんあるだろう。

 著者は、ビットコインの決済サービス「coincheck」を運営する会社の共同創業者兼取締役COO。多くの人に興味をもってもらうことを目的に本書を執筆している。

 そのため、説明は明瞭簡潔で、内容は基礎的。知識がない人でも、最後まで読み進められるはずだ。

 国内では法律が改正され、世界でも標準化の議論が進んでいる。本書を読めば、世界規模で話題になっているビットコインとブロックチェーンについて、しっかりと理解することができるだろう。(鰹)


『いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン』
大塚雄介 編
ディスカヴァー・トゥエンティワン 刊
(1500円+税)