BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>仕事をシンプルにする『数字力』

2017/11/22 09:00

週刊BCN 2017年11月13日vol.1702掲載



生産性を上げる武器を身につける

 「コストが大幅に下がる」よりも「前年比30%削減できる」といわれたほうがイメージがつかみやすい。具体的に数字をあげているからだ。これと同じように、数字を使って仕事する人は、感覚で仕事をする人よりも、何倍も生産性があがるという。

 本書では、数字を使って仕事の無駄を極限まで減らす方法を紹介している。残業ゼロで成果を上げたり、的確な予測で精度の高い意思決定をしたりする人は、数字を武器にしているという。「働き方改革」が叫ばれているなか、長時間労働で結果を出すのではなく、短時間で成果をあげることが重要になる。それを可能にするのが「数字力」という。

 また、人間がコンピュータよりもすぐれているのは「センス」だと著者はいう。コンピュータが気づかないことを発見して、バラバラで無意味な数字に意味をもたせて解明する「数字のセンス」についても解説している。数字のセンスを身につければ、AIを超えることも可能だという。(郁)
 

仕事をシンプルにする『数字力』
中島孝志 著
三笠書房 刊(690円+税)
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