テクノロジー抜きに社会を語れなくなった


 AI、IoT、ブロックチェーン、そしてデジタルトランスフォーメーション……。あなたはバズワード的に急速に浸透したこれらの言葉について、どれくらい真剣に考えたことがあるだろうか。伊藤穣一・マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長は本書の序章で、テクノロジーはもはや現代社会を生きる人々が共通して理解しておくべきものになりつつあると指摘する。先進技術の仕組みそのものに精通しているかはともかく、その背景にある哲学を理解しなければ、「いまの経済や社会を正確に語ることができない」と言い切っている。

 本文は大きく「経済」「社会」「日本」という3パートから成り、テクノロジーがそれぞれの将来にどんな影響を及ぼし得るかを解説。読者が“教養”と呼べるレベルでテクノロジーの本質を理解できるように支援することを目的に執筆したという。日本や日本人がテクノロジーとどう向き合うべきかにかなりのボリュームを割いて言及しているのも印象的だ。(壁)
 
 
『教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン』
伊藤穣一、アンドレー・ウール 著
NHK出版 刊(780円+税)