グローバルのIT経営者の中でも、「この人は本当に日本市場を大事にしていて、日本のことが好きなんだ」と確信できる人物の一人が、パット・ゲルシンガー氏です。20代でインテル486プロセッサーの開発リーダーに抜擢され、その後同社のCTOとなった天才技術者で、2009年にEMCへ移籍、現在はヴイエムウェアのCEOを務めます。先日東京で開催された年次イベントの基調講演でも、開口一番「日本には50回以上来ている。この国とそこに暮らす人々を本当に愛している」と熱く語りました。日本のIT関連のメディアは、他国に比べ技術的な細部まで突っ込んだ質問をする傾向にあるようですが、ゲルシンガー氏は、そのような細かい質問にも待ってましたとばかり、いつも丁寧に答えてくれます。

 今年11月の来日中には、質疑応答で報道陣の一人から「ミスター・ゲルシンガー」と呼びかけられたのに対し、「ミスター・ゲルシンガーは私の父です。私のことは『パット』と呼んでください」と返す場面も。経営トップでありながら、テクノロジーに関しては一技術者としてどんな人ともフラットな関係で議論したいという思いが感じられました。(日高彰)