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「20世紀的優秀さ」からの脱却


 ダーウィンの言葉を借りるまでもなく、生き馬の目を抜くITビジネスの世界でも、環境の変化にいかに適応して都度的確な成長への一手を打てるかが生き残りの最大のカギになる。当然ながら、時代に求められる人材の要件も変わっていく。本書では、「どのような時代にあっても、その時代において『望ましい』とされる人材の要件は、その時代に特有の社会システムやテクノロジーの要請によって規定される」と説く。

 そんなことは言われなくても分かっているという感想を持つ人も少なくないかもしれないが、では具体的にどんな思考や行動様式がこれからの社会の価値創出に有効なのかというと、すぐには答が出てこないのではないだろうか。著者は「論理とサイエンス」を拠りどころとして「正解を出す力」を磨いてきた人材を、「20世紀的優秀さ」を追求する“オールドタイプ”であるとして、これからの世界で求められる人材ではなくなっていくと指摘する。“ニュータイプ”人材が求められるようになった背景や、その具体像などを丁寧に解説している。(霹)


『ニュータイプの時代』
山口周 著
ダイヤモンド社 刊(1600円+税)