BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『BCGが読む 経営の論点2020』

2019/12/25 09:00

週刊BCN 2019年12月16日vol.1805掲載

DX時代のサプライチェーンの姿

 2020年代が迫ってきた。日本経済について言えば、東京五輪とともに始まり、団塊世代が後期高齢者となり、“2025年の崖”を迎えるこの10年は、これまで言われてきた「ビジネス環境の変化」といった表現が生やさしいものに思えるほどの大きなターニングポイントになるだろう。

 本書は今書店に並ぶ、2020年代の道しるべを標榜する書籍の一つ。テーマとして挙げられたものの中、デジタルトランスフォーメーション(DX)やデータドリブンといったキーワードは本紙読者には食傷気味だろうが、その具体的な姿の一例として挙げられている「デジタル・サプライチェーン・マネジメント」は興味深い。調達や販売がデジタル化され、個別の業務プロセスが人の手から離れることで、外部の企業も含めたサプライチェーンが、仮想的な単一企業のようにふるまうようになる。取れる戦略は、大きく投資してチェーンの上流から下流までを押さえるか、独自の強みを出せるニッチ領域を見つけるかのどちらかだ。多くの企業が決断を迫られている。(螺)
 


『BCGが読む 経営の論点2020』
ボストン コンサルティング グループ 編
日本経済新聞出版社 刊(1600円+税)
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