北斗七星

北斗七星 2020年1月27日付 vol.1810

2020/01/31 09:00

週刊BCN 2020年01月27日vol.1810掲載



▼経産省は東京証券取引所と共同で、戦略的なIT活用に取り組む企業を「攻めのIT経営銘柄」として選定・公表してきた。2020年からは、「デジタルトランスフォーメーション銘柄2020」に名称を変えるという。

▼例年の選定企業の顔ぶれに納得感があるかは意見が分かれるところだろう。それでも、デジタルテクノロジーを味方にすることがいかにビジネス上のメリットをもたらすのか、経営層に対する啓発の役割は果たしているとは言えるかもしれない。デジタルトランスフォーメーション(DX)はITベンダー側の都合で便利に使われるワードの域を超え、非IT企業にも、生き残りのために必要な取り組みであるという認識が広がりつつある。

▼「2025年の崖」問題を提起した「DXレポート」以降、経産省が随時発表してきた「DX推進ガイドライン」や「DX推進指標」などもDXの啓発には一役買ったが、対象は大企業であり、中小企業のDXに目を向けるという意味で課題は大きい。日本経済を支える存在と言ってもいい中小企業には、DXとはかけ離れた次元での悩み・苦しみを抱える企業が多い。彼らのDXを誰が担うのか、深刻な危機感とともに新しい商機への期待も膨らむ。(霹)
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