栗よりうまい十三里

 「栗よりうまい十三里」と、サツマイモは下手な栗よりもおいしいと言われるほどの人気だ。秋が深まるこの時期は、とくにおいしく感じられ、例えば「石焼き芋」は食品スーパーや軽トラックに石窯を積んだ行商でよく売られている。ねっとり甘い「安納芋(あんのういも)」や、ホクホクした食感の「紅あずま」は石焼き芋の定番品種である。
 

 甘くて、カロリーがあり、量を確保しやすく、値段も安い。良質なエネルギー源であるサツマイモではあるものの、国内では「主食」にはならなかった。欧州で主食の一角を占めるジャガイモとは大きな違いである。サツマイモは水分が多いため、よほどの寒冷地でない限り、米や小麦のような保存性がなかったこと。日本に伝来した時期が米よりも遅かったことなどが挙げられる。

 とはいえ、戦中戦後の食糧難のとき、サツマイモが多くの命を救ったように、痩せた土地でも育つサツマイモは、いざ食料が不足したときの“救世主”の役割も担っている。(寶)


由来
「さつまいもの日」は、「栗よりうまい十三里」の文句に由来する。江戸時代に江戸から十三里離れた川越のサツマイモが「栗よりうまい」と評判で、「栗(九里)」「より(四里)」の数字を足し合わせた「9+4=13」と、10月の「秋の味覚」を組み合わせた。