▼「高速インターネットはもはや贅沢品ではない。必需品だ」。米バイデン政権はこの一文で始まる声明を出し、収入が一定以下の世帯がブロードバンド回線を月額30ドル以下で利用できるようにすると発表した。対象となるのは米国の40%近くの世帯にあたるという。米国は回線料金が国際的にみて高額。家族全員がテレワークや遠隔学習を不自由なく行えるようにするには、誰もが高速回線を利用できる環境が不可欠との考え方だ。

▼日本はどうか。総務省がコロナ禍の2020年9月に実施した通信利用動向調査によると、自宅のPCなどからインターネットに接続している世帯のうち、高速回線の割合は93・4%。ほとんどの家庭がブロードバンドでつながっている。

▼しかし中身(複数回答)を見ると、光回線の世帯は57・7%で最も多かったが、携帯電話回線が57・3%とほぼ並んでいる状況だ。最近は無制限プランもあるとはいえ、携帯回線は通信容量に制限があるプランが主流で、若い層などからは「テレワークでは“ギガ”が足りない」という声も根強い。国内でも固定回線は生活必需品であるという認識を社会的に広げる必要があるのではないか。(螺)