今日は何の日

<今日は何の日>7月25日『うま味調味料の日』

2022/07/29 09:00

週刊BCN 2022年07月25日vol.1932掲載

日本で発見された第5の味

 かつて食べ物の基本味は、甘味と酸味、塩味、苦味の四つだと考えられていた。しかし、さらにもう一つの基本味として「うま味」が日本で発見された。今では世界に広がり、「Umami」は学術用語として広く使われるようになっている。

 発見したのは、東京帝国大学(東京大学)の池田菊苗博士。1908年、昆布だしのおいしさの正体がグルタミン酸であることを突き止め、それをうま味と名付けた。池田博士が同年取得した「グルタミン酸塩を主成分とする調味料製造法」の特許は「日本の10大発明」の一つになっているという。

 うま味の成分は、グルタミン酸のほかに、イノシン酸やグアニル酸などがある。組み合わせることで「うま味の相乗効果」が生まれることが60年に明らかになったが、世界ではそれ以前から、うま味の成分が含まれる食材を組み合わせてだしをとる習慣があった。

 うま味調味料に対しては、健康への影響を懸念する声があるが、国際的に安全性が証明されている。日本うま味調味料協会は「炒めもの、汁ものなどでは4人分で0.8グラム(小さじ1/4)程度、料理の塩分に対して1/10~1/20の量が目安」としているので、使用する際の参考にしてほしい。(鰹)
 


由来
日本うま味調味料協会が制定した。日付は、うま味の名付け親である東京帝国大学(東京大学)の池田菊苗博士が、1908年7月25日に「グルタミン酸塩を主成分とする調味料製造法」で特許を取得したことにちなむ。
  • 1