今日は何の日

<今日は何の日>8月8日『白玉の日』

2023/08/07 09:00

週刊BCN 2023年08月07日vol.1980掲載

米粉もいろいろ

 幼い頃、家族で白玉団子をしばしば作った。白玉粉に水を入れてこね、小さい団子に仕上げ、ゆでて冷水に落としてでき上がり。砂糖ときな粉をまぶして口に運ぶと、つるつる、もちもちの食感と、素朴な甘みが感じられる。遠い昔の話だが、今でも楽しい思い出だ。

 ただ、ふと思う。白玉粉とは何だろうかと。米粉ではあるが、一概に米粉と言っても、いろいろあるようだ。一番の大きな違いは「うるち米」か「もち米」か。でんぷん成分の違いで、食感や歯応えなどが異なるそうだ。また、米の加熱の有無、製粉技法の違いもある。白玉粉は生のもち米から「水ひき」と呼ばれる方法で作る。水ひきしない「餅粉」とは、粒の細かさなどに違いがあるという。

 このほかにも「新粉」や「道明寺粉」「寒梅粉」「落雁粉」「かるかん粉」など多様な米粉が存在する。細分化の要因は定かではないが、目指す食感や味わいのために、先人たちが工夫を凝らした結果なのかもしれない。

 近年、グルテンフリー志向を背景に米粉への注目が集まっている。製粉技術の発達で、より細かな米粉が生まれ、パンやケーキなども作れるようになった。この夏休み、子どもと一緒に米粉で菓子を作り、楽しくおいしい時間を過ごしてみてはいかがだろうか。(無)
 


由来
白玉を二つ積んだ様子が「8」の字に見えること、そして「八」が重なると「米」になることから、米粉の製造・販売業者でつくる全国穀類工業協同組合が制定。白玉を通じて穀類について見直してもらいたいとの思いがあるという。
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