今日は何の日

<今日は何の日>3月26日『食品サンプルの日』

2024/03/25 09:00

週刊BCN 2024年03月25日vol.2007掲載

入店前に店の雰囲気を想像

 ほとんどの日本人が店先で食品サンプルを見たことがあるだろう。店頭で料理のラインアップや価格帯などを伝える模型を確認すれば、入店前にその店が出す料理の雰囲気を具体的に想像できるようになる。

 食品サンプルは、大正末期から昭和初期にかけて日本で発明されたものだと言われている。国内で初めて事業化したのは岩崎瀧三だとされ、ロウを利用して作る料理の見本として売り出した。次第に全国に普及した食品サンプルは、日本独自の文化として成長。現在では日光などでショーケースの中でも溶けないように、より熱に強い素材である樹脂を用いて作るのが一般的。耐久性も上がったことで、より細かな表現も可能になるなど進化している。

 記者も店先の食品サンプルのつやつやした見た目から、料理に期待を寄せ、入店を促されることが多々ある。ただ、ほこりをかぶった食品サンプルが並ぶ店舗を見かけることもしばしばだ。こうした食品サンプルを置く店は、店舗の外装にも年季が入っている場合がほとんどだが、店舗に刻まれた歴史が長い間、ファンに愛される証しなのだと想像して、これはこれで入店したくなる。(石)
 


由来
日付は「サン(3)プ(2)ル(6)」と読む語呂合わせから。食品サンプルの魅力を伝えることを目的に、いわさきグループが制定した。
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