BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『「機嫌よくいられる人」の習慣、ぜんぶ集めました。』
2025/06/27 09:00
週刊BCN 2025年06月23日vol.2064掲載
人生を豊かにする139の秘訣
「気は長く、心は丸く、腹立てず―」と言われるように、普段の生活で腹を立てて良いことはほとんどない。怒りの感情をうまくかわし、いつも機嫌よく過ごせる139項目のコツを集めたのが本書だ。例えば、「〇〇は〇〇すべき」という「べき論」。「集合時間の10分前には集まるべき」「公共の場で化粧をすべきではない」などの「べき論」に反した行動に接すると腹が立ちやすい。自分の「べき」の基準をあらかじめ把握しておけば、「あぁ、やはりこの『べき』で腹が立ったか」と己を客観視でき、他人に自分の「べき」を押しつけないよう配慮しやすくなると指摘する。
また、「あいつを論破したから勝ち」「自分の意見を押し通せなかったから負け」と、人とのコミュニケーションに「勝ち負け」を持ち込んでしまうと、人間関係がギクシャクしてしまう。そもそも話し合いは勝敗をつけるのが目的ではなく、互いに譲るところは譲り、より良い着地点を目指すためのものと捉えれば、不必要な怒りを感じない。
ほかにも、人の陰口を聞くと負の感情が感染してしまうためできる限り避ける。人の悪い部分ではなく、優れた部分や良い部分に着目するなど、日常生活の少しの工夫で人生をより良いものにできると説く。(寶)

『「機嫌よくいられる人」の習慣、ぜんぶ集めました。』
川嵜昌子 編著 ホームライフ取材班 編
青春出版社 刊 1243円(税込)
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