今日は何の日

<今日は何の日>7月1日「ポケットベルのサービスが開始(1968年)」

2025/06/30 09:00

週刊BCN 2025年06月30日vol.2065掲載

公衆電話に並んだ思い出

 「ポケベルが鳴らなくて」というドラマと、同名のテーマ曲がヒットしたのが1993年。ポケットベルのサービスが広がりを見せていた時期だ。80年代後半に端末に数字を通知できる機能が追加され、「0840(おはよう)」「4649(よろしく)」といった数字を使った語呂合わせのメッセージが浸透。女子高生を中心に大ブームを巻き起こした。最盛期の96年にはサービス契約数は1061万件に達した。

 私は欲しかったが親に買ってもらえず、持っている友だちのポケベルにメッセージを送るため、テレホンカードを手に公衆電話に並んだことを覚えている。当時は数字の組み合わせでカタカナのメッセージが送れ、数字を暗記していた。田舎の中学生でもそんなことをしていたほどに流行していた。その後、携帯電話の急速な普及により契約が大幅に落ち込み、2019年に東京テレメッセージがサービスを終了したのに伴い姿を消した。

 若い世代にとっては、ポケベルが何かすら分からない過去の遺物という感じだろうが、40代の当方には、ポケベル、PHS、折りたたみガラケー、スマートフォンと一気に進化してきた通信ガジェットのはしりとして、懐かしく思い出す存在だ。
(緑)
 


由来
1968年7月1日、日本電信電話公社(現NTT)が東京23区内でポケットベルサービスの提供を開始。当初は電話番号に電話をすると、該当のポケットベルが鳴動するだけのシンプルなものだった。
  • 1