北斗七星
北斗七星 2025年7月28日付 vol.2069
2025/08/01 09:00
週刊BCN 2025年07月28日vol.2069掲載

▼先日、左目のまぶたに霰粒腫、いわゆる「ものもらい」ができてしまい、痛みとかゆみがつらく病院に行った。最新の機器がそろっているわけではない昔ながらの病院だったが、医師が丁寧に診察し、説明してくれたため、目の付近で不安があったものの、切開でたまった分泌物を取り出す治療をした。
▼最近は医療の現場でAIの活用が進みつつある。AIがX線、CTといった画像から病気の兆候を検出したり、治療法を計画したりするなどの取り組みがされているという。一方で、AI診療のおける誤診や治療ミスの責任体制や、臨床データの扱い方などクリアにしなければならない課題も少なくないとする。
▼今回私は、担当の医師が信頼できたため切開することを選択したが、「AIが切開するのが最適だと判断している」と言われたら、納得できたのだろうか。もちろんそこに医師による説明は加えられるはずだが、少し不安を覚える。同様の考えを持つ人が一定数いるのではないかと想像する。AIによる判断が医師と同じように患者に安心感を与えられるのかが、医療業界でAIが普及するための大事な要素の一つになるのではないだろうか。(帆)
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