満員電車の対策は
少し前の時代を特集するテレビ番組や動画で、駅員が満員電車に乗客を押し込む光景を見たことがあるかもしれない。当事者もいるだろう。今でも満員電車は決して快適ではないが、当時は現代の混雑が少しマシに思えるほど深刻だった。
1980年代、東京とその近郊では、人口増加による住宅不足と既存路線の著しい混雑が大きな社会問題となっていた。この課題を解決するために進められたのが、宅地開発と新たな鉄道整備を一体的に推進するプロジェクトだ。91年には、新線の建設・運営を担う首都圏新都市鉄道が設立。新路線の名称は一般公募などを経て、「つくばエクスプレス」に決定した。
同路線は、高架橋や地下トンネルを活用することで踏切を一つも設けていない。また、開業時から全駅にホームドアを設置し、列車と人や車との接触リスクを低減。安全かつ円滑な運行を実現している。
こうした取り組みの結果、快適な都市・郊外生活と都心への優れたアクセスを両立した沿線エリアは移住先として人気を集めている。2018年から23年までの人口増減数では、沿線の流山市が全国1位、つくば市が2位となった。開業20周年を迎えた25年には「長期ビジョン 2050」を発表。さらなる発展に向けて計画が進行している。(駄)
由来
2005年8月24日、東京都千代田区の秋葉原駅と茨城県つくば市のつくば駅(58.3km)を結ぶ「つくばエクスプレス」が開業した。国土交通省が監修する「鉄道要覧」での名称は「常磐新線」。運営会社は首都圏新都市鉄道。