AIと辞書が共存する時代
AIの登場で大きな影響を受けたものの一つに「辞書」が挙げられるのではないだろうか。Googleで言葉の意味を検索すると、AIが意味の解説や類似語の列挙、例文など、大抵のことは教えてくれる。往々にして紙の辞書よりも詳しく、柔軟性もある。
また、外国語を学ぶ者にとって、AIの意訳は従来の辞書とはまた違った使い方ができる。辞書は基本的に該当する訳語を羅列し、簡易な例文を記すだけにとどまるのに対し、AIは複数の意訳案を列挙してくれる。「あぁ、こういう大胆な訳し方もアリだな」と、新しい気付きが得られることも少なくない。さらに「丸の内OL風」や「田舎の農夫がしゃべっているように」「社長が話しているように」など、役割語の指示を出すと、それっぽく訳してくれる。
ざっくりとした文脈や外国語の翻訳例を参照するのに、AIは優れているが、ある言葉の語源や漢字の字源を正しく深掘りできるかと言えば、心もとないところがある。たまに間違いを、さも正しいかのように書き連ねることもある。間違いが許されない文書を作成しているときは、AIでざっくりと意味をつかんだ上で、最終的に辞書で確認するのもよいだろう。(寶)
由来
米国の辞書編纂者ノア・ウェブスターの生誕記念日に由来。19世紀初頭に編纂された英語辞典「ウェブスター辞典」が有名。