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フィルコム 田中元首相も実名で登場! 実録ソフト日本の首領」

1983/10/03 17:00

週刊BCN 2004年03月08日vol.1030掲載

 ロッキード裁判の判決が下る10月12日、ソフト市場にセンセーショナルな"事件"が起きそうである。CSKソフトプロダクツと東映ビデオが、フィルコム・ブランドで発売するゲームソフトがそれ。その名も「日本の首領(ドン)─首相の犯罪」。タナカ元首相、ヒヤマ、エノモト夫人といった事件の主役たちが、実名、似顔絵入りで登場する"実録"アドベンチャーゲームである。CSKでは、10月12日の判決までには、一斉に店頭に並べると意気盛んだが、開発スタッフは「命だけは狙われないように」と戦々恐々。

 シミュレーションからパロディへ、パソコン・ソフトがどこまで社会を手玉に取れるか、という意味でも野心的なソフトといえそうだ。内容はまずタナカ先生をはじめ被告7人の証人訊問から始まる。ここで、メモ、領収臼書などの物件を誰が所持しているかを推論しながら自白させる。次に家宅捜索に入り、キーワードを頼りに、現金、ダンボールといった証拠物件をひとつでも多く発見する。第3ラウンドは供述、証拠物件をもとにした裁判。ここで証拠資料などをもとに、被告を禁固刑にまで追い込んでいくというもの。価格は4000円。適用機種はFM-7とPC-8800。
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