店頭流通

CSK・エレクトロニクス T・ZONE.本店をリニューアル

2002/02/18 18:45

PCパーツとマニア向けソフトを拡充

 T・ZONE.では、「これまで競合店を意識しすぎた結果、ほかとの差別化が図れなかった。また、規模を追求しすぎたことで、パソコンの売り上げが伸長していた時には店舗経営が成り立っていたものの、パソコン販売が伸び悩んだことで店舗事業が途端に厳しくなった」(松本店長代理)と分析する。

 これを打破するために、「個人の楽しみであるデジタルライフを支援し、店員がきちんと商品説明ができる店づくりを目指す」ことを掲げている。

 具体的には、パーツ類の販売を強化し、本体に関してはソニー、アップルというブランド性の高いメーカーの製品の取り扱いを強化していく。

 秋葉原本店は、この新方針に基づきリニューアルされた。

 1階フロアは、美少女アニメゲーム、アダルトDVDソフトを約1800本展示、販売している。リニューアルオープンを行った2月8日から3日間は、ソフトメーカーの原画を描いている作者を招いてサイン会を実施。「ファンの人にはT・ZONE.がこの種のソフトの扱いを始めたことを認知してもらうことができたのではないか」という。また、「他店との差別化として週末にイベントを開催して集客につなげたい」という。

 4階は、600m2すべてがパーツ類の販売フロアとなった。同社にはパーツ類販売専門店が同じ秋葉原にあるが、「本店は初心者ユーザーでもパーツ類の購入がしやすいよう、接客を重視していく。秋葉原のパーツ販売フロアとしては最大級で、初心者にも入りやすい。パーツ販売店が多い秋葉原のなかでも他店にない特徴を出していきたい」と初心者をターゲットとする。

 リニューアルオープン直後は、大幅に集客が向上した。家族連れなどこれまでパーツ売り場には足を運ばなかった顧客層も訪れるなど、こちらも順調な滑り出しとなった。

 昨年12月に経営権がCSKからヴィーナス・ファンドに移行し、T・ZONE.ブランドを再構築していくことを発表していたCSK・エレクトロニクスの基幹店であるT・ZONE.本店が2月8日にリニューアルオープンした。最近の秋葉原の人気商材を揃えた店づくりを行ったことが特徴で、1階フロアに美少女アニメゲームソフトとアダルトDVDソフト売り場を新設。PCパーツを従来の8階から4階1フロアに移行し、売り場面積を大幅に増床した。オープン後の3日間は1階で人気ソフトのサイン会を開いたこともあって客足は好調。「通常は厳しい2月にしては売り上げは好調で、4階フロアでも大幅な集客増となった」(松本勝仁店長代理)と順調な滑り出しを見せた。今後は、秋葉原、名古屋、大阪に拠点をしぼり、パーツ類に重点を置いた店づくりを行い、T・ZONE.ブランド復活を目指す。
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