検証ECビジネス ネットショップのその後

<検証ECビジネス ネットショップのその後>第14回 グッドボックス

2002/10/07 16:51

週刊BCN 2002年10月07日vol.960掲載

 グッドボックス(坂爪邦紀代表取締役)がオンラインショップ「ヴイスペック(http://www.vspec-bto.com/)」を立ち上げたのは01年8月。BTOパソコンを中心に販売を手がける。

上級者をターゲットに実店舗なしで勝負

 坂爪代表取締役は、「BTOパソコンを手がけたのは、サイトを立ち上げた当時、パソコン市場が成熟段階に入っていたため。ニッチな産業でなければ勝ち抜いていけないと判断した」と話す。競合他社に負けない低価格でパソコンの拡販を図っていく。

 パソコンの価格は、3万円前後からの提供となる。DVD搭載のデスクトップモデルで3万5800円前後といった価格設定も可能だ。

 部材は、品質の高さや調達の早さなどから、ほとんど国内メーカーから仕入れる。「部材在庫をデータベース化し、在庫を極力もたないことが低価格で提供できるカギ」としている。

 納期は、7~10日を徹底。生産は、自社工場で一本化しており、約10人の作業員で生産を行う。

 1日のアクセス数は7000~1万ページビュー。顧客は上級者層が8割を占める。

 同社は、低価格で商品を提供するために、オンラインショップだけでビジネスを手がける。

 サイトによるパソコン販売の場合、実店舗があることで信頼を確保できる。ところが同社では、「人件費などでコストがかさみ、低価格でパソコンが提供できなくなる」と、あえて実店舗を構えない。

 また、法人市場でもBTOパソコンの需要を開拓する。「省スペース化で機能を極力省いたパソコンで、SOHOや大学などで需要を開拓できた」としている。

 また、BTOパソコンの販売に加え、同社のサイト(http://www.goodb.com/)でも法人顧客を取り込んだ。同サイトでは、一般企業向けにプロジェクタとその周辺機器、地方の電気店向けに液晶テレビや家電製品などを提供する。

 現在、売上高はコンシューマが6割、法人が4割。パソコンの販売台数は1か月平均で600台前後で推移している。年内には1000台まで引き上げる。

 「当面は、低価格で品質がよいことで信頼性を高めていく。オンラインサポートやコールセンターを充実することは、ブランド知名度が向上してから徐々に取り組んでいく」としている。(佐相彰彦)
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外部リンク

http://www.goodb.com/